弥生・古墳時代の金工

日本の金工の始まりは弥生時代といわれる。稲作が中国大陸から伝わるとともに、金工の技術が中国大陸、朝鮮半島から日本に伝えられた。この時代、既に中国大陸や朝鮮半島では優れた金工技術によって洗練された金工品が作られており、鋳金、彫金鍛金などの技法を用いて作られた暮らしの中で使う道具や稲作で使われるような道具、武器、武具、装身具などの完成された製品や、未完成の状態で製作過程がうかがえるような形でこれらの国々から日本にもたらされた。また、製品になる前段階の素材としての金属の状態(インゴット)でも日本にもたらされている。このような背景の中で渡来の技術を習得し育むことで日本の金工は熟達してゆきます。

<参考>

  1. 大滝幹夫『日本の美術 第305号 金工-伝統工芸』至文堂、1991年
  2. 村上隆『日本の美術 第443号 金工技術』至文堂、2003年
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