当て金

(あてがね)

当て金は鍛金に用いる道具で、その種類は多岐にわたりますが、基本的なものを以下に紹介します。

  • 打立て当て金
    木台に直接打ち込むもので、作品のサイズや形状に応じて様々な種類があります。皿や盤のような広がった形には1本で対応可能ですが、口が小さい花瓶のような形状には柄を曲げる必要があり、次に述べる「への字当て金」が使用されます。
  • への字当て金
    柄が「へ」の字に曲がった形状で、木台に穴を開けて固定して使用します。
  • 底打ち当て金
    器物の底を作る際に用い、打立て当て金同様に木台に打ち込んで使用します。
  • しゃくれ
    首が細い花瓶や壺などの制作に適しています。
  • 鳥口(とりぐち)
    鶴首形の花瓶など特殊な形状の作品に使用されます。

各当て金は、用途に応じた形状や施工箇所により使い方が工夫されています。

<参考>

  1. 香取正彦 井尾敏雄 井伏圭介『金工の伝統技法』理工学社、1986年
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