焼き鈍し設備

(やきなましせつび)

焼き鈍しに必要な設備は、主に焼却台、加熱設備、酸洗い設備の3つです。

  • 焼却台
    耐火レンガなどで作られ、制作物を加熱して焼き鈍しを行うための基盤として使用されます。
  • 加熱設備
    加熱には大型ガスバーナーのほか、エアーコンプレッサー、送風機などを燃焼を促すための道具を用います。昔は鞴(ふいご)が使われていました。加熱のための燃料は、都市ガスやプロパンガスを利用するのが一般的です。
  • 酸洗い設備
    焼き鈍し工程にて生成する酸化被膜を除去するため、酸をもちいて制作物を洗浄します。酸洗いには、耐酸性の容器(プラスチックバケツ、大型たらい、陶磁器など)が必要です。

これらの設備は、焼き鈍し作業を安全かつ効率的に行うための基本的な要素です。

<参考>

  1. 香取正彦 井尾敏雄 井伏圭介『金工の伝統技法』理工学社、1986年
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