黒味銅 (くろみどう) 黒味銅は銅を主成分とし、錫や鉛などを含む合金で、日本の伝統工芸において特に重視される材料です。金を添加する場合もあります。その名前が示すように、黒味銅の特徴はその独特な黒みを帯びた色合いです。この黒い色調は、表面の酸化や加工技術によって生まれ、金属でありながら落ち着いた深い色合いを持つため、重厚で上品な印象を与えます。 銅(Cu):約60〜90% 錫(Sn):約5〜30% 鉛(Pb):少量(約1〜10%) <参考> 香取正彦 井尾敏雄 井伏圭介『金工の伝統技法』理工学社、1986年 大滝幹夫『日本の美術 第305号 金工-伝統工芸』至文堂、1991年