真土
(まね)
真土とは、川砂や山砂と粘土を適切な比率で混ぜ、水を加えてよく混練し、その後橙赤色に焼成してから粉砕した特別な材料です。この素材は金属工芸の鋳造において非常に重要な役割を果たし、日本の伝統的な美術工芸品や梵鐘の製造において使用されています。
真土は、シャモットと呼ばれる耐火煉瓦の材料を焼成して粉砕したものと類似しています。真土は粘土と川砂・山砂を2:1くらいの比率で混ぜ、特定の焼成過程を経て橙赤色に仕上げられます。この材料は酸性を帯びており、急激な温度変化にも耐える性能を持っています。
仏像や梵鐘などの鋳造事業に古くから使用されており、日本の美術工芸の伝統技術として今もなお受け継がれています。近代までは美術鋳物の制作においては、真土型鋳造法が主要な方法とされていました。
一般的に、焼型と惣型の2つに分けることができます。焼型は鋳型内に中子(中空部分)を形成し、約800°Cの温度で焼成されます。この方法は主に銅像や美術工芸品の鋳造に使用されます。一方、惣型は鋳型の表面部分を約800°Cで焼成し、別個に焼成された中子を鋳型内に納めて鋳造が行われます。